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怒り☆ [映画]

先月になりますが、怒りを観に行ってきました≡⊂( ^-^)⊃

予告観て絶対に観たかった作品。
役者さんの演技のぶつかり合いがすごくて、エンドロール後しばらく立ち上がれなかった。


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☆あらすじ☆
八王子の閑静な住宅地で、惨たらしく殺された夫婦の遺体が見つかる。室内には、被害者の血で書かれたと思われる『怒』の文字が残されていた。犯人逮捕に結びつく有力な情報が得られないまま、事件から1年が経ってしまう。千葉の漁港で働く洋平(渡辺謙)は、家出していた娘・愛子(宮崎あおい)を連れて帰ってくる。愛子は漁港で働き始めた田代という男(松山ケンイチ)と親密になっていき、洋平に彼と一緒に住みたいと告げる。しかしその直前に愛子のために田代に正社員登用を勧めて断られていた洋平の胸の内は複雑だった。二人のアパートの下見の際、田代が前住所を偽っていることが判明。さらに田代という名すら偽名だった。疑念を強める洋平が愛子を問いただすと、彼は借金で追われていると告げられる。そんな中、テレビで整形して逃亡を続ける八王子殺人事件の犯人の似顔絵が公開された。手配書を見つめ、警察に電話をかける愛子。時を同じくして田代は行方をくらます。東京にある大手広告代理店に勤める優馬(妻夫木聡)は、たまたま知り合った直人(綾野剛)と親密になり、住所不定の彼を家に招き入れる。直人は末期ガンを患う優馬の母・貴子(原日出子)や友人とも親しくなっていく。しかし日中の彼の行動がわからない上に、仲間内で空き巣事件が連続していること、見知らぬ女性と一緒にいたことが重なり、ニュースで報じられた事件の犯人の特徴を知った優馬の脳裏に直人の姿が浮かぶ。ふと、冗談めかして殺人犯かと口に出してしまう優馬。後日、直人は優馬の前から姿を消す。母と沖縄に引っ越してきた泉(広瀬すず)は、離島を散策中、一人でサバイバル生活をしている田中(森山未來)と出会う。泉は気兼ねなく話せる田中に心を開いていく。ある日、同い年の辰哉(佐久本宝)と訪れた那覇で事件に遭遇。彼女がショックを受け立ち直れないのも自分のせいだと自責の念にかられる辰哉は、田中に悩みを打ち明ける。自分は味方だとの田中の言葉に救われる辰哉だったが、彼の隠された事実を知り、やりきれない思いが胸中に広がっていく。


原作は吉田修一。
悪人などが有名だけど、映画化になった作品すごく多いですね。
7月24日通りもなんだ!
びっくり…イメージが違う…試写会のサプライズ舞台挨拶いったなー(((^-^)))



怒り(上) (中公文庫)

怒り(上) (中公文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2016/01/21
  • メディア: 文庫



悪人(上) (朝日文庫)

悪人(上) (朝日文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/11/06
  • メディア: 文庫



横道世之介 (文春文庫)

横道世之介 (文春文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/11/09
  • メディア: 文庫



パレード (幻冬舎文庫)

パレード (幻冬舎文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 文庫



さよなら渓谷 (新潮文庫)

さよなら渓谷 (新潮文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/11
  • メディア: 文庫



さよなら渓谷

さよなら渓谷

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 単行本



7月24日通り

7月24日通り

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/12/21
  • メディア: 単行本




そして監督は李相日氏。
吉田修一氏の原作は悪人に続き2作目。


悪人 (特典DVD付2枚組) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray



この2人は演技賞総なめしていきましたよね(((^-^)))

李相日監督は、許されざる者の時渡辺謙さんと舞台挨拶でみたなー。
ものすごく若い方なんですよね…当時もびっくりした覚えあるもの。
才能溢れるひとなんだろうな。
フラガールもなんですね。



許されざる者 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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フラガール [Blu-ray]

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豪華なキャストが勢揃い。
3つの都市のストーリーが描かれる。
それは交差することはないんだけど、普通こーゆー場合、3つのストーリーの中でどれかがキャスト弱かったり、つまらなく感じたりすることあるじゃないですか…そーゆーことがまったくない。
3つのストーリーがそれぞれ力強く、三つ巴で戦ってる。

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渡辺謙と宮崎あおいと松山ケンイチ

千葉の漁港パート
はっきりとは説明がなかったけど、おそらく娘は発達障害があるんだと思う。
原作には明記されているのかは知らないけど、映画では「他の人と少し違う」と表現されていた。
娘を心配する父親。
でも踏み込めなくて躊躇してしまう気持ち、とまどい。

宮崎あおいさん、この役のために7kg増やしたそう。
確かに線はゆるくなっているけど、増やしてもあまり太って見えないところがすごい!!!(((^-^)))
女優さんたちがどれだけ細いのかよくわかりますね。
7kgって結構なものですよ

普段あまりオファーのないような役所だったからとインタビューでおっしゃっていたけど、やはり演技力が光りますね。
松山ケンイチさんの影のある役、巧いですよね。
次回作のあの将棋のも気になってます。

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妻夫木聡、綾野剛
東京パート

この2人はもう…役者ってすごいとしかいえない。
妻夫木さんは本当にゲイに見えたし、綾野さんは本当に受けに見えた…本当にかわいらしくみえた。
そういうようにしか見えなかった。
演技でここまでできるものなの?
役づくりのために一緒に住んだりしたという話もインタビューでみたけど、そういった性的嗜好に全く興味なかったとしても仕事のためにそこまでできるのが役者さんなんだよな。
かなりハードな絡みもあったけど、息を飲んでしまうほどの演技のぶつかり合い。

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広瀬すずと森山未來
沖縄パート

内容がハードなのもあるけど、このパートの演技指導が一番すごかったらしいですね。
すずちゃんの演技私好きです。
ヘヴィーな分、ずしんときましたね。
その分、一般オーディションを勝ち抜いた佐久本宝くんがすごいよね…(((^-^)))
このふたりに全然負けてなかった。

3都市のストーリーのつなぐ編集の仕方も巧かった。
突然なんだけど、切り方が巧い。
音楽聴くところから切り替わったりしたところあったよね。
これがセンスなんだよなー。
音楽もすばらしかった。
坂本龍一氏ですよね。
レヴェナントもよかったけど、さすがですわ。

犯人は一体誰なのか最後ギリギリまでわからないような演出しているので、これでもかっていうぐらいストーリーに引きこまれます。
信じた人が犯人なのかどうか疑ってしまう…

この人なのではないかなというのは観客は先に気づく。
その決定的なヒントを音を消すという映画らしい手法を用いるんだけど、もうあそこは音がなくてもその答えはわかっていた。

私あのパートの2人はもうダメだと思った。
一度疑ってしまったら、それを許すことができるだろうかって思っていたんだけど、彼帰ってくるじゃない。
そこが唯一納得できなかったんだけど、彼も疲れていたんだとしたら、お互いを許すことはできるのかと考えを改めた。

信じることができなかった自分への怒り。
どうにもならないことへの怒り。自分の無力さ。
止めることのできない衝動。
自分への怒りだからどこにも行き場がなくて、こんなに重く苦しいんだ。

疑っているからと言われて、信じてくれてありがとうと答えるの、最初は理解が及ばなかったんだけど、そうか、疑うってことはその人のことを知ろうとしたんだ。
信じるってどういうこと?何を根拠に信じているんだろう、ただの願望…?

ものすごく考えさせられました。


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